大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和31(オ)659 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人植木昇の上告理由について。

本件約束手形が所論の如き返済期限を定めた貸金債務支払のため振出されたもの

であるとの事実は、原審においてその主張なく従つてこれにつき何等認定されて居

ない。かゝる事実に基づいて原判決を攻撃する論旨前段は、上告適法の理由となら

ない。

また白地の約束手形振出人は、手形要件が補充せられ、その呈示をせられて始め

て遅滞の責に任ずるものと解すべきであるから、被上告人に対し、本件約束手形の

白地部分が補充せられ、被上告人がこれを呈示せられた日の翌日以降の損害金の支

払を命じた原判決には、所論の如き違法はない。また前述した所よりすれば、呈示

の日以前においては、未だ損害金債務の発生を見ないこととなるから、被上告人よ

り上告人に対し、本件約束手形に関しその日以前に支払つた金員は、本件約束手形

債務の元本に充当されたものとした原判示は正当である。論旨後段も亦採用し得な

い。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 石 坂 修 一

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

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裁判官 高 橋 潔

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